11月4日放送の『関ジャム 完全燃SHOW』では、サザンオールスターズの名曲をアーティストや音楽業界関係者にアンケートし、プロが選んだサザンオールスターズの名曲20選が紹介されました。
果たして、プロはサザンオールスターズのどの名曲を挙げたのでしょうか?
気になる『プロが選んだサザンオールスターズ名曲20選』を選んだプロのコメントと共に、ご紹介していきたいと思います。
『プロが選んだサザンオールスターズ名曲20選』1~10選
①マチルダBABY(’83)作詞作曲:桑田佳祐
本間昭光(音楽プロデューサー)のコメント:全てにおいて日本のメジャーロックバンドの進化を感じさせてくれた楽曲。
構成・メロディー・コード進行・アレンジ全てが新しかった。特にシンセの使い方が秀逸。
②思い過ごしも恋のうち(’79)作詞作曲:桑田佳祐
スガシカオ(シンガーソングライター)のコメント:中学生の頃に聴き込んだ1番好きな曲。当時の記憶と空気が曲の中にこびりついている。
サザンの曲のコードを研究したこともあったが、真似しようとしてもできなかった。
③勝手にシンドバッド(’78)作詞作曲:桑田佳祐
TAKE(FLOW)のコメント:当時でさえも、ラテンパーカッションのアレンジは斬新だっただろうし、サビのEmとAmのループは「アロエ(’15)」にも通ずるサザンの原点だと感じています。
④爆笑アイランド(’98)作詞作曲:桑田佳祐
高橋優(シンガーソングライター)のコメント:よくぞそれを唄ってくれました、という歌詞。社会風刺・ロック・歪むエレキ。
でもサザンが奏でるとネガティヴに聴こえず、タイトル通り爆笑しながら、拳を突き上げてライブで盛り上がる画が浮かんできます。
⑤愛の言霊 〜Spiritual Message〜(’96)作詞作曲:桑田佳祐
KUMI(LOVE PSYCHEDELICO)のコメント:言葉が持つ響きとリズムが連なってメロディーとなって音楽となる。
言葉と音楽のスゴイ世界。
これだけの曲と、これだけの歌詞を書いているからこそ、書けるんだと思う。
音と言葉を密接に分かっている人だから作れる歌詞。
時にはその言葉の意味とかメッセージ、風景やシチュエーション、そんなものを越えてマントラのようにエネルギーが入ってくる。
⑥メロディー(Melody)(’85)作詞作曲:桑田佳祐
保本真吾(音楽プロデューサー)のコメント:この曲を聞いた時に初めて英語がとてもカッコいいと思いました。
日本語と英語の使い方とか発音が絶妙で、サウンド指向が強かった自分は言葉の響きが気持ちよく感じました。
⑦TSUNAMI(’00)作詞作曲:桑田佳祐
NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)のコメント:一つ音に一つのアクセントをのせる洋楽のような歌い方をしていた桑田さんが伝統的な昭和の歌謡曲のルーツなどを顧みて、日本語の発音を一字一句さらに吟味。
それを歌の発音に反映させたのが桑田さんのスゴイ所。
⑧奥歯を食いしばれ(’79)作詞作曲:桑田佳祐
斎藤誠(ギタリスト)のコメント:桑田さんのボーカルが完全なブルース!!
こんな歌い方が出来る日本人は現在でも一人もいない。
⑨闘う戦士たちへ愛を込めて(’18)作詞作曲:桑田佳祐
浅倉大介(音楽プロデューサー)のコメント:イントロのバグパイプやBメロのシタールが歌詞のSF観を引き立てている。
⑩東京VICTORY(’14)作詞作曲:桑田佳祐
TAKE(FLOW)のコメント:サビのオクターブ奏法のベースや出口のオートチューンのかかったヴォーカルなど、ロックとEDMの融合を高次元で実現した好例だと思っています。
『プロが選んだサザンオールスターズ名曲20選』11~20選
⑪シャ・ラ・ラ(’80)作詞作曲:桑田佳祐
斎藤誠(ギタリスト)のコメント:サザンソング中、最高のR&B。
この曲のレコーディングの時、たまたまスタジオに遊びに行ったのですが、スタジオの外に漏れ聞こえてくる、そのメロウなサウンドのあまりの美しさにビックリしました。
⑫鎌倉物語(’85)作詞作曲:桑田佳祐
松室政哉(シンガーソングライター)のコメント:原さんの歌声は桑田さんと同じように、サザンオールスターズの声である。
全ての男を優しく包み込み、見守るような母性があふれる声を堪能できる。
⑬ミス・ブランニュー・デイ(’84)作詞作曲:桑田佳祐
NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)のコメント:原さんが未だに、この時代にあのリフを手弾きでやっているのは、いい意味でオールドスクール(伝統性)をスゴく大切にしたキーボード奏者だと思う。
⑭希望の轍(’90)作詞作曲:桑田佳祐
沙田瑞紀(ねごと)のコメント:イントロのキーボードの掴みが最高。
キラキラとしていてロマンチックなのに思わず熱くなる。
⑮HAIR(’92)作詞作曲:桑田佳祐
KUMI(LOVE PSYCHEDELICO)のコメント:ユーモアあふれる言葉選びの中に、哲学的な世界観を感じる。
詩が抽象的な所は自分たちも影響を受けてるかも?
⑯ニッポンのヒール(’92)作詞作曲:桑田佳祐
NAOKI(LOVE PSYCHEDELICO)のコメント:ボブ・ディラン・ライクな歌唱にのせて、ユーモアたっぷりに世間をぶった斬るような「裏・桑田ワールド」
しかし、特定の誰かをやり玉にあげているのではなく、その批判の先に自分もいて、「俺たち世代ってダメな大人なとこあるよな~」みたいなことを歌っているように感じます。
⑰吉田拓郎の唄(’85)作詞作曲:桑田佳祐
スガシカオ(シンガーソングライター)のコメント:先輩の吉田拓郎さんを名指しにしたタイトルですが、よくこんなこと書いたなと思う。
「俺なら過去など歌わない」とか言っちゃっていいのかと。
⑱よどみ萎え、枯れて舞え(’85)作詞作曲:桑田佳祐
松室政哉(シンガーソングライター)のコメント:歌詞に出てくる「愛倫浮気症」という造語が素晴らしい。桑田さんの造語は天才的。
スガシカオ(シンガーソングライター)のコメント:本当に「愛倫浮気症」という病気があるのだと思っていた。
浮気症の中でも最もタチの悪い病気なんじゃないかと。
⑲Brown Cherry(’85)作詞作曲:桑田佳祐
スガシカオ(シンガーソングライター)のコメント:英語と日本語を逆に聞かせて隠語を隠すのが桑田さんの真骨頂。
そんな姑息な手段が小学生っぽくて好き。
⑳慕情(’92)作詞作曲:桑田佳祐
スガシカオ(シンガーソングライター)のコメント:いかがわしさの中に時々、こういった深い叙情的な美しい歌詞が出てくると、威力が10倍くらいになる。
真面目な事ばかり言ってる人が歌っても、そんなに響かないが、桑田さんが歌うと、ものすごく響く。
以上『プロが選んだサザンオールスターズ名曲20選』でした。
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